家の温度差や結露にお悩みの方へ
窓やガラスの選び方一つで、住まいの快適さは大きく変わります。
温度差や結露に悩んでいる方へ、プロの視点から快適空間作りのポイントをお届けします。
ガラスの種類
ご自宅で使われているガラス、どんな種類かご存じですか?
修理を依頼したいけど、今使っているガラスの種類がわからない…。依頼時になんて伝えればいいんだろう?
そんなふうに思われた方もきっと少なくないはずです。
一概にガラスと言っても種類はさまざま。ここでは、代表的なガラスの一部をわかりやすくご紹介いたします!
型ガラス
(厚さ4ミリカスミ)
一般的にトイレや浴室など室内を見せたくない場所に使われています。ガラスの片面に凹凸があり両面ともツルツルしています。
和紙調ガラス
(厚さ3ミリ~和紙調フィルム貼り)
一般的に二重サッシの和室室内側に使われています。ガラスの片面に和紙のような模様のフィルムが貼られています。
スリ加工ガラス
(厚さ2ミリ~スリ)
室内の木製建具に使われています。ガラスの片面が加工によりザラッとしています。
タペストリーガラス
(厚さ5ミリ~)
装飾用ガラスとして店舗の間仕切りなどに使用されています。ガラスの片面に細かな凹凸がありツルツルしています。
透明網入りガラス
(厚さ6.8ミリ~)
防火用ガラスです。火災によってガラスが割れた場合、ガラスの中に入っている金網がガラスの脱落を防止し、一定時間周囲への延焼を食い止めることができるガラスです。一般的に住宅密集地の住宅に使われています。金網の種類は2種類ありこちらは菱クロスワイヤと言います。
型網入りガラス
(厚さ6.8ミリ)
防火用ガラスです。室内側を見せたくない場所に使われています。金網の種類は2種類ありこちらはクロスワイヤと言います。
単板ガラスと複層(ペア)ガラスの見分け方
家の窓ガラスが単板か複層か、ぱっと見で分かりにくいですよね。でも、実は簡単に見分ける方法があるんです!誰でもできる見分け方をお伝えするので、ぜひ試してみてください!
単板ガラス
複層(ペア)ガラス
スペーサーの有無を確認する
スペーサーは、ガラス同士の間に空気層を保つための部品で、複層ガラスには必ず入っています。このスペーサーの中には乾燥剤が入っていて、ガラスの間に結露ができないように守ってくれる役割もあります。ご自宅の窓にスペーサーがあれば、複層(ペア)ガラスで、スペーサーがない場合は単板ガラスということになります。
住宅の劣化を招く
結露ってなに?
結露とは、室内の空気中に含まれる水蒸気が、外気との温度差のある窓などで冷やされることで水滴に変わる現象のことです。
カビやダニの発生
建材の劣化
家具や家電の劣化
そうならないためにも!
ガラスを冷やさない工夫が大切です!
冷えたガラスなどの表面にできる結露。結露を防ぐには外窓の室内側の表面温度を下げないことが必要です。カーテンや内窓などの遮蔽物を置くことで室内の暖かさが遮断され、外窓のガラス表面が冷やされると結露がつきやすい状態になります。寒いからといってカーテンを厚くしたり遮蔽物を置いたりしなくてもよいように、断熱性の高い窓、ガラスにすることが結露を防ぐためには大切です。また、家の中で著しい温度差が出ないような工夫も必要です。
ペアガラス
サッシ枠の断熱性能が低いためガラスに熱が伝導し、ガラス下部にのみ結露が発生します。サッシ枠を断熱性の高い樹脂製や木製のものにする、ガラスをさらに性能の高いものにする、カーテンをしないようにする、障子を開けておくなど、ガラスを冷やさない工夫が必要です。
アルミ製サッシ
アルミ製は冷えやすく結露が出やすいです。断熱性能の高いサッシ枠に交換するのが良いでしょう。
ペアガラスのメリット
ペアガラス(複層ガラス)は二枚のガラスの間に空気層を挟み、断熱性・防音性を大幅に高める窓です。夏は涼しさを保ち、冬は暖房熱を逃しにくいため、冷暖房費を抑えられます。また、結露が起きにくく衛生的で、防音効果によって静かな住環境を実現できるのも大きな魅力です。さらに、強度のあるガラスが使われるため、防犯面でも安心が得られます。
ガラスのトリセツ
ガラスを安全に大切に末永くお使いいただくために、守っていただきたいこと
日の当たるガラス面には、
以下のような状況をつくらないでください。
日が当たっていなくても、ストーブやファンヒーターなどの
暖房器具の温風や輻射熱、白熱電球などの
高温になる強い光源の照明などを当てないでください
寒さの原因は『窓』だけではないんです
特に、北東北エリアのように寒い地域では、窓の性能だけでは室内の快適さを保つのは難しいのが現実です。築30年程度までの家(目安として平成以降の住宅)では、窓の断熱性能が重要なポイントです。たとえばオール樹脂製の窓や二重窓など、断熱タイプの窓を使っているかどうかが大きな影響を与えます。…
サーモカメラで分かる窓の断熱効果
ある日の盛岡の気温は31.5度。西日が強く当たる当社の窓でも、その影響を強く感じています。外部には日よけのシェードを下げているものの、シェードが隠れない窓枠の部分は依然として高温になっています。特に、シェードを下げたばかりの窓枠の中心部分は32度まで上昇。これは、シェードをかけた直後に窓枠がまだ熱を持っているためです。…